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ワンオペ育児が辛い原因、意外な”おおもと”は何?解消法と相談場所

数年前から一気に広がり、多様化されるようになった「ワンオペ育児」という言葉。

その名の通り一人で全ての育児を行うことを指します。

「ワンオペ育児が辛い」「もう限界」というママたちのために、その辛さの原因や、解消法についてまとめました。

※ちなみにワンオペ育児をしているのが母親とは限りませんが、今回は母親の場合と仮定してお伝えします。

ワンオペ育児にもう疲れた!ママたちの声

SNSからワンオペ育児に疲れたママたちの声を集めてきたのでまずはご紹介します。

https://twitter.com/_r_i_r_a__/status/1284461495791673347?s=20

https://twitter.com/chihirochro710/status/1283865182536478723?s=20

https://twitter.com/rrrsss__c/status/1282321976804007936?s=20

皆さん様々な状況に置かれている中で、それぞれにワンオペ育児の辛さを抱いています。

旦那さんが家に居てもワンオペと感じる方も。

休日に出かけた先でパパ・ママ揃った家族連れを見かけるとワンオペを実感する、という気持ちもよくわかります。


ワンオペ育児が辛いと感じる理由とは

ママたちが「ワンオペ育児が辛い」と感じる理由について考えると、大きく分けて3つの原因があることが分かりました。

1.精神的負担による辛さ

2.肉体的負担による辛さ

3.夫に対する不満による辛さ

夫に対する不満というところは、精神的負担という部分にも入りますね。

でもとても大きな要因、実は一番大きい要因ではないかな?と感じられたため、別で考えます。

 

この3つの原因について、一つずつ更に詳しくみていきたいと思います。

ワンオペ育児|精神的負担による辛さ

自分の時間がない

これは子育てを始めると誰もが最初にぶつかる大きな壁です。

自分の時間とは、ゆっくり本を読んだりとか、お風呂にゆっくり入ったりとか、そういうレベルではありません。

メールをチェックする・トイレに入る・自分のご飯を食べる‥そういった基本的な生活の中での自分の時間さえなくなる日々

特に一人だけで家事育児を回すようなワンオペ育児の場合は、全くというほどこの時間が取れないので、精神的に毎日すり減っていく原因になります。

自分ひとりで責任を負うプレッシャー

自分だけで子育てをする場合、子どもが怪我をした時、体調が悪いとき、全て母親である自分の判断・自分の責任ということになります。

大切な自分の子のために、最善の選択をしたいのに、「こんな時どうしよう」という場面で他に誰も相談できる人がいないのは、精神的にかなり負担がかかりますよね。

 

お子さんが何人かいらっしゃるママの場合には、兄弟が同時に泣き叫んだりした場合、どうしたら良いのかわからなくなる、という声もあります。

世間の母親に対する目線が辛い(自分の母親世代との差)

「母親なんだからこれくらいして当然だ」という世間の見方が辛い、という声もあります。

つい最近ですが、スーパーでお惣菜のポテトサラダを買おうとした子連れの女性の話をご存知ですか?

「ポテトサラダくらい買わないで自分で作れよ」と見ず知らずのおじさんに言われた‥ということが話題になりました。

 

また、自分の母親世代との子育てに対する考え方の違いに戸惑うこともあります。

私の場合、育休後はフルタイムで共働き状態でしたが、義母はその昔専業主婦。

働きながら子育てすることを知らない義母にはどうしても今の自分の状況を理解してもらえず、「もっと息子(夫)を労ってあげて」と言われた時はもう‥。

子育ての理想と現実のギャップが辛い

これは、子育てに対して「こうしたい」「こうあるべき」という意識が高いママほど悩まされます

自分の子にはこんなふうに育ってほしいな、という願いをもって子育てするも、想像よりもうまく行かず‥。

なぜ自分はもっとうまく子育てできないんだろう‥と自己嫌悪におちいる人も。

私もその一人で、「私は本当に駄目な母親だ」と泣いたことを覚えています。

相談できる場所がない

子育ての辛さは、パパにはどうしても分からないところもあります。

できれば同性の相手に相談したいものの、ママ友のおうちは旦那さんが家事育児に協力的だったり、旦那さんも育休をとってくれていたり

“隣の芝生は青い”と言いますが、辛いときほど、周りの状況を羨んでしまうもの。

そんなときに自分の家庭をかえりみて、余計に辛くなってしまったりします。

ワンオペ育児|肉体的負担による辛さ

睡眠時間が殆どない

赤ちゃんが生まれて私がまず一番最初に驚いたことは、自分の睡眠時間がほとんどないということ。

人間の3大欲求の一つでもある睡眠が、取りたくても取れないという状況はとてもストレスです。

特にパパが全く我関せずの状況だと、夜中にスヤスヤ眠るパパを横目に、地獄の睡眠不足の日々。

私の知り合いでは、夜中に隣で眠るパパを思わず蹴っ飛ばしてしまった‥なんて話もありました。

蹴っ飛ばすのは流石にちょっとやりすぎかもしれませんが、それほどまでに睡眠不足は精神が削がれます。

襲いかかるあらゆる体調不良

前の睡眠不足とも繋がりますが、ほとんど眠らず、毎日動き通しの日々でいれば、少なからず体のどこかしらに不調をきたします

私の場合、産後1・2年は、謎の手足のしびれ・腱鞘炎・毎日の頭痛・免疫が落ちたことによる結膜炎などなど、思い出せないくらいの不調に悩まされました。

特に母乳で子育てをされている方は、自分の食べたものの栄養もほとんど赤ちゃんへいっている状態。

私はこの産後の体調不良の数々が辛すぎて、2人目を思い悩んでいるほどです。

自分の体調が悪くても休めない

この悩みもワンオペ育児をしているママたちにとってとても多いものです。

家事育児に休みはありません。

ワンオペ育児をしているママは、自分が倒れてしまったらほかに家事育児を回せる人がいない。

ではどうすればよいのか。

体調が悪かろうと、高熱が出ていようと、家事育児を続行します。

この辛さは、経験した人でないとわからないと思います。

ワンオペ育児|夫に対する不満による辛さ

よく「産後の恨みは一生続く」と言いますね。

母親がワンオペ育児が辛いと感じる大きな要因が、残念ながら夫にあることが多いようです。

詳しくお伝えしていきます。

夫が育児に協力してくれない

世の中には家事や育児に非常に協力的な男性もたくさんいますが、残念ながらその反対も少なくありません。

ワンオペ育児の何が辛いって、同じ家の中にもうひとり大人(夫)がいるのに、全て自分ひとりで頑張れなくてはいけないところ。

これはとても大きな要因だと思います。

一人でバタバタと離乳食作りやオムツ替えやお風呂入れに翻弄しているのに、「またカレーか‥」なんて言われたらたまりませんよね。

生活が変わらない夫との差

母親は子を生んだことで生活が180度変わると行っても過言でもありません。

でも育児に非協力的な夫の場合、夫の生活は、これまでと何一つ変わることはありません

それなのに子どもを周りに自慢したり、イクメンアピールをしたりしていてイライラ‥なんてこともよく聞きます。

 

また仕事をしている女性の場合、育休・産休をとることに関する問題も多数あります。

職場の周りの目が痛かったり、場合によっては、子どもを生むのなら仕事をやめなければいけない、なんて話も周りで聞いたことがあります。

夫の場合は、子どもが生まれても、何一つキャリアに傷がつくことはありません

そんな夫との生活の違いに、思わず妬んでしまったり、羨んでしまったり、ということもありますね。

育児の辛さを理解しない夫の言葉や態度に傷つく

今まで述べたような育児の辛さを、男性は完全に理解することは不可能です。

欧米で、男性に陣痛の痛みを実際に体験してもらうための機械なんてものがあるそうですが、実際に自分が体験してみないと、その辛さってわからないものです。

理解できないのは仕方ないですが、そこに心無い言葉を妻にかけるのはご法度

この辛さを伝えたいのに、伝わらない、わかってもらえない、と嘆くママたちは、私の周りにもたっくさんいました。

また、産後ボロボロの体と精神で戦っている状態の妻に対して、「年取ったね」「太ったね」「若かった頃は‥」なんて言ってしまう夫もよく聞きます。


ワンオペ育児の辛さを解消する方法

ここで、ワンオペ育児が辛いと感じている方へ、少しでも楽になる方法をご紹介します!

完璧を目指さず、頑張りすぎない

全てを完璧にこなそうと思えば思うほど辛いもの。

お皿洗いが少しくらい出来なくたって平気!

離乳食は今日は適当でもいいや!

と、たまにはおおらかな気持ちで向き合ってみることが大切です。

また、完璧を目指すママの中には、こだわりが強すぎて、そもそもパパに任せられない!という人も。

自分で「こうしたい」という思いがたくさんあっても、そのどれか一つだけでも妥協して、パパに任せてみるのも手かもしれません。

ありとあらゆるものに頼る

保育のプロに頼る

子育て支援センター、児童館、一時預かり所、保育園。

世の中には、調べればたくさんの子育て支援機関があります。

児童館などでは、同じ悩みをもつママと出会えるチャンスも。

少し会話を交わすだけでも、だいぶ心が軽くなります。

 

また専業主婦の方でどうしても育児に追い詰められている場合は、短時間の仕事を始めて保育園に預けることも一つです。

子供同士の関わりが少なくなってきた現代で、小さい頃からたくさんのお友達と一緒に過ごせる保育園

子どもたちの成長もお互い刺激となり、なかなか良いものですよ。

 

ですが待機児童の多い地域では、そうも行かないものですよね。

そんな場合には、一時預かり所や支援センターなど、地域のサービスを上手く利用しましょう。

食事のプロに頼る

毎日3食自分で作っているようなママさんで、そこに辛さを感じているのなら、食事のプロに頼ることもおすすめです。

例えば宅配サービス

材料が全て切ってあるお料理キットはママの救世主です。

また、最近発展してきた、飲食店のテイクアウトも、たまには気分が変わっておすすめです。

更にスーパーなのでは、カットされたサラダや、冷凍食品もおすすめ。

材料は国産で!とこだわるママも多いですが、今は国産野菜をふんだんに使った冷凍食品も増えています。

テレビに頼る

子どもにテレビを観させすぎることはよくありません。

ですが、食事の準備の間だけ、掃除の間だけ、といった場面でテレビを活用することは大いにありだと思います。

特に今では、Amazonプライムビデオなど、子供向けの良質な番組がたくさん。

知育になる物もたくさんあるので、そんな番組を利用するのも手です。


そもそも「ワンオペ育児」とは?

「ワンオペ育児」の意味

そもそも「ワンオペ育児」とはどのような状態を指すのでしょうか。

「ワンオペ育児」の「ワンオペ」は、ワンオペレーションの略語です。

ワン・オペレーションは、”主に飲食店で、深夜など人手が不足する時間帯に、1人の従業員にすべての作業を行わせること”の意味。

つまりワンオペ育児とは、

家庭内の1人の人物が、子育て(と家事)(と時には仕事も)を全て行う状態

を指しています。

この家庭内の1人の人物とは、母親であることがほとんどですが、時には父親などがその状態にあることも。

ワンオペ育児という言葉はいつから生まれた?

この言葉は一体いつから生まれたのでしょうか?

毎年その時代に流行した新しい言葉を発表している「ユーキャン新語・流行語大賞」ですが、

その2017年のノミネートに、「インスタ映え」「忖度」の他、「ワンオペ育児」が選ばれた過去があります。

ここ3,4年ほどの間で生まれてきた言葉のようですね。

どんな状態がワンオペ?

これは本当に人によって受け取り方・感じ方が様々です。

一般的にワンオペ育児と言われる状態の例をあげてみます。

・シングルマザー(ファーザー)

・共働きだが家事育児の負担は全て母親

・夫が単身赴任

・専業主婦だが、夫が平日休日問わず、家事育児に一切関与しない

など

ワンオペアピールに注意!

人によって受け取る意味が違かったり、使い方が異なるからこそ、行き過ぎたワンオペアピールは反感をかうのも事実です。

専業主婦が「ワンオペ育児」というのは間違っている、という考え方です。

世の中にはフルタイムで仕事をしつつ、家事も育児も全て一人で行っているママたちもたくさんいます。

そのためこのようなことを思う方も少なからずいるようです。

共働きで子育てをしている私からすると、お子さんを保育園にも預けずに、幼稚園就学までずっと自分の責任で子育てしていくママは、本当にすごいと思います。

https://twitter.com/carol__kw_/status/1285836727899156481?s=20

これは、例えば夕方6時位には家に帰ってきて家事育児をしてくれるパパが居ても、それまでの時間を「ワンオペ」と言っている、なんて場合ですね。

人によってワンオペの捉え方・使い方は様々だからこそ、反感をかう場合も多いようです。

他にも「ママ友」など、育児に関する造語は、何となく受け入れにくいと感じる人も多いようです。

自分の大切なお子さんに関することだからこその気持ちですね。

 

ワンオペ育児アピールに対して、否定的な意見もあるという現状をお伝えしました。

それでもなぜ、「ワンオペ育児」という言葉は使われるのでしょうか?

目の前に夫が居ても、例え帰ってきて家事を少しやってくれようと、“自分が一人きりで孤独で頑張っているという気持ち”であることを表したい。

そんな目には見えないママたちの心理状況を表すために、「ワンオペ育児」という言葉がぴったりだったのかもしれません。


ワンオペ育児の悩みを相談できる場所

ワンオペ育児の辛さはとにかく、誰かに相談するのが一番です。

でも近くの親族や夫があまり相談に乗ってくれないとしたら‥。

地域には、誰にも言えない悩みを相談できる場所がたくさんあります。

ワンオペ育児の悩みを相談できる窓口について、お伝えします。

各市区町村の子育て支援窓口

それぞれの自治体では、必ず子育ての相談窓口が設置されています。

お住まいの自治体のHPなどを参考にしてみてください。

ちなみに都道府県ではなく、市区町村のHPの方が、より地域に沿った具体的な相談場所が掲載されています

同じく、地域の保健センター、地域の子育て支援センターでも相談を受け付けています。

ご自分の悩みに沿った場所に連絡してみてください。

子育て・思春期・更年期 女性のあらゆる相談室

日本助産師会の子育て・女性健康支援センターが行っている、無料の電話相談です。

子育ての悩みだけでなく、女性に関するありとあらゆる相談を受け付けています。

また、各都道府県でもそれぞれに窓口があり、たくさんの相談事業や子育て支援事業を行っています

お住まいの地域の窓口一覧も載っているので、一度HPを覗いていみる価値ありです。

出典:日本助産師会 http://www.midwife.or.jp/

育児相談電話(ママさん110番)

日本保育協会が行っている、無料の電話相談です。

保健師や、元保育園長などの担当者が、子育ての悩みを聞き、アドバイスします。

保育園に関する相談もすることが出来るのが良いですね。

出典:日本保育協会 https://www.nippo.or.jp/

エンゼル110番

森永乳業が行っている、無料の電話相談です。

妊娠中から就学前までの子育てに関する悩みを相談できます。

更にエンゼル110番のHPでは、子育てに関するお役立ち情報が盛り沢山。

「よくある相談」なども掲載されているので、ぜひそちらも参考にしたいところです。

出典:エンゼル110番 https://www.angel110.jp/

ママリQ&Aアプリ

こちらは公共機関の電話相談などとは少し違って、ママ向け情報サイト「ママリ」が開発したスマホ向けアプリです。

このアプリでは、ママ同士が匿名で自分の悩みを相談したり、反対に悩みに答えたりするものです。

実は私も、産後しばらくはこのアプリにお世話になりっきりでした。

深刻な悩みだけでなく、雑談のような軽い話も気軽に投稿できるのが良いところ。

「毎日お菓子を食べちゃうんです・・」などと言った悩みにも、「分かる~!私もです」とか、「私も今日すでにアイス2つ食べました」みたいな感じで色んなママから返信が来ます。

2017年のマザーズセレクション大賞を受賞している、優秀なアプリです。

出典:ママリ https://mamari.jp/

まとめ

ワンオペ育児を辛いと感じる原因と、その解消法についてお伝えしました。

この記事を読んで少しでも子育てがより楽しいものに変わっていけば幸いです。

一人で頑張りすぎず、とにかくたくさん周りに頼って、子育てを楽しんでくださいね。